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開発組織の役割 攻めと守り

お久しぶりです。

この1,2か月は、このブログでいろいろ書こうと思って途中で投げてを繰り返してました。

ちょっとずつ軽い内容を書いて、書くハードルを下げてリハビリしていきたいと思います。

 

今日書くのは部品メーカーの開発組織の役割についてです。

自分は最近、「組織を強くする方法論を確立すること」ができないかなと思いながら仕事しています。(何となく今の仕事を続けて得られる物は何だろうと考えてイメージできた中の1つです。)

最近はその1パートとして人が漠然とした課題に対して自分で考えて行動するにはどうすればよいか?を考えています。

そのためには、役割を意識すること、判断の基準となる材料を集める能力があること、作業を小単位に分解して理解する能力があること、判断基準となるルールを持ち理解していること+何かが必要だと考えています。

そんなかんじで考えているので、最近、自分の組織の役割や自分や他メンバーの役割を見直しました。

そのことについて書きます。

 

組織の役割

自分の考える組織の役割を列挙します。

会社の目的

・利益を生み出すこと

・事業を継続すること

・社是で示される内容

会社レベルの目的は自分のポジション的にあんまり深く考えていません。こんなところにしておきます。

部品メーカーの開発組織の役割

攻めと守りに分けて考えると有益なのではないかと思っています。

理由は後述します。

守りの役割

①顧客の要望に応え、単純な技術力以外にサービス力など自社が選ばれる理由を作ること

②たしかな設計・評価をし、不良を防ぐこと

③発生した問題に対処しダメージを最小限に抑えること

攻めの役割

①顧客の動向をキャッチし社内で共有し次のアクションを起こさせること

②コストダウンのための方策を考え検証し、不良が出ない範囲で実行すること

③特許を抑えたり、社内のノウハウを確立し、他社に対し技術的な優位性を作る

④起こり得る問題を考え、問題の芽を摘む

 

書き出してみましたが、もっと荒い粒度で捉えることも、細かい粒度で捉えることもできます。ここに挙げていない軸でも何本か立てらる柱もあるかもしれません。自分がこの3,4年で経験してきたことから、このくらいの粒度で捉えると自分にとって有用そうだと思った内容を書き出したらこうなったというところですね。新人が理解するにはもっと細かく分割する必要があります。

そう考えるとメンバーで役割を共有しようとする場合、話し合いが可能な小単位の組織なら、各メンバー自身に考えさせ、それを統合するやり方にした方が良いのかもしれません。そうすることで、各メンバーが何を重視するか考え方を知れたり、与えられた役割より自分で辿り着いた自分が理解できるレベルの役割の方が納得感があり受け入れやすかったりしそうです。

 

攻めと守りで捉える理由

自分の経験から来ています。ゲームにはガードしていれば相手が勝手に隙を晒してくれるゲームと、攻めないと負ける仕組みになっているゲーム、その中間のゲームがあります。どんなゲームになるかは開発者の調整次第です。

これを仕事に置き換えます。今回攻めとして列挙した内容は全てやった方が良い内容です。(偶然です。)やらない理由はリソース不足のみです。

周りの組織、人、そして自分自身を見て思います。誰しもがそしてどの組織も自然体でいるとリソース不足を言い訳に守りの業務しかしなくなります。

そして、攻めの仕事をしない本当の理由は大抵リソース不足ではないのです。人は自然体ではリソースがあっても守りの仕事しかしません。残業時間が減ったり、勤務時間でやる仕事の密度が減ったり、利益を生まない管理業務の量が増えるだけです。

認識の間違いがあるからです。守りの仕事は誰が見ても最低限必要な仕事なのに対し、攻めの仕事はやらなくても勝てないだけで放置しても良い仕事に見えてしまいます。そして、人間、組織は基本は怠惰なので(自分の周りだけかもしれませんが)、強い必要性に迫られないときつい思いをして仕事をしようとはしません。

しかし、攻めることにリスクが無い行動があって、相手がそれをしているのに自分がそれをせず守っているだけということは、負けに近づいているということです。攻めない=勝てないではなく、攻めない=負けに向かっていると認識すべきです。

だから自分、自分の組織の役割を攻めと守りに分類し、個人個人が自分が今遂行している役割は攻めなのか?守りなのか?競合と比べて強力な攻めができているか?意識できるようにすることが、勝てる組織、人を作るために有益なのではないか?と思っています。

 

攻めの守り、守りの攻め

先で役割を攻めと守りに分類しましたが、それぞれの役割の中にもさらに攻めの要素守りの要素が含まれています。

例えば守りの役割としてこれを挙げました。

①顧客の要望に応え、単純な技術力以外にサービス力など自社が選ばれる理由を作ること

これはさらに分解するといろいろ中間ステップを経て

・自社製品への顧客の疑問に対する報告資料の作成

・試作品の製作

・・・など具体的な作業になります。

そして、報告書の作成作業をするときにはこんなことを考えるはずです。

どの程度見栄えにこだわるか?検証データをどう用意するか?(説得力を持たせられるが時間のかかる方法にするか?、時間のかからない方法にするか?)

これらは攻めだと思います。守りの中にも攻めがあります。

逆に攻めの中に守りもあります。

ちなみに、話の本筋とは外れますが、ここで挙げた攻めにはリスクがあります。見栄えが完璧だけど提出までの時間が数倍になった報告書は必要とされる機会を逃し価値が無くなっているかもしれません。検証に力を入れた結果時間がかかったり、コストがかかって顧客に請求する金額が大きくなったりすれば、顧客も自分も損をするかもしれません。

こういうとき中途半端なゲーム脳だと、じゃあどこまで攻めるべきなのかリスクリターンを考えて正しい判断をすることがプレイヤーの実力差が出るところなんだろうと短絡的に考え勘違いしてしまうことがあります。(自分だけ?)。自分は働き始めてからすぐに攻めと守りの概念には辿り着いたのですが、数年の間その勘違いをしていて解くのに時間がかかってしまいました。

ゲームでも仕事でも大抵第3の選択肢があります。報告書の見栄えを良くする方法は時間をかけるだけではありません。決まったテンプレートを用意して考える時間を減らすとか、あらかじめ考えたマニュアルに沿って作るとか見やすい報告書を作るノウハウを学べば同じ時間でも報告書の見栄えを良くできるかもしれません。検証の仕方も、検証のやり方を工夫したら時間もかからずコストアップも無しで同じ結果を出せるかもしれません。

攻めと守りを意識すると自分が何をすべきかわかりやすくなります。有用な方法だと確信しています。しかし、これを利用する時には複雑なものを無理やり自分が理解できるレベルに単純化していることに気付かなければなりません。

ゲームで例えます。ゲームでは大抵思考時間に制限があります。そして複雑なことを考えると体力を消耗します。限られた思考時間と体力の中で最善手に近い手を打とうとして盤面の状態を単純化して考える癖がついてしまうことがあります。

しかし、より最善手に近い手を打つためには、思考放棄せずに複雑なものを複雑なまま考える努力も必要ということだと思います。

 

2年前くらいの自分にこのテーマで書かせていれば、攻めと守りを意識することが重要だ。そしてリスクリターンを考えて最適な攻めをしようで終わっていたと思います。しかし、今の自分からするとそれは浅いし間違った結論に至る考え方です。自分で考えた理論なんてそんなものです。そして、今の自分もまっとうに成長できた自分からすれば同じで、他人の考えを取り入れて上達していけば数年後にはさらに異なった考え方をしているでしょう。

そんなかんじで今考えていることをいろいろ書いていけたらと思っています。

 

書きながら思いついた内容を追記していったので、まとまりが無いなと思いますが、ブログなんてそんなものだと思うので今回はここで終わりにします。

そして今回は軽い内容のつもりでちょっと書くのに時間のかかる内容を書いてしまったので、次回こそは軽い内容を書いてハードルを下げます。