最近おもしろい本を読んで、久々に何か書きたくなったので紹介します。
やむなく営業に配属された人が結果を出すために読む本
読みやすくて、おもしろくて、本のメッセージにも納得できて
著者の他の本も読んでみたいなと思いました。
おすすめです。
紹介を書こうと思ったら、久々のブログなので、ここから先ほぼ自分語りになってしまいました。とりあえずおすすめです。
読むきかっけ
最近、全力でこれに取り組もうと思えることが無くて、何となくエネルギーはいらないけど有意義そうなことをして暇を潰したいと思って本屋や図書館を訪れました。図書館でたまたま目を引いたのがこの本でした。
本選び
どうしてこの本を手に取ったか?
まずジャンルが消去法で決まってしまいます。
小説、自己啓発本以外でおもしろそうな本を探していました。
・小説
昔はいろいろ読んでいて、けっこう好きだったのですが、最近はあまり読んでいません。
というのも就職して、自分が読書しよう!と思わないと読書しない生活スタイルになってしまったからです。
学生時代と比べて、
・電車通学→自動車通勤
・授業の時間が決まっているので待ち時間がある→フレックス勤務で会社に着いたら即仕事を始める
・休日電車でカードショップに出かける→車があるのでほとんど電車に乗らない
全然何かを待つ時間が無いのです。
毎日20分くらい会社の昼休みの時間は読書するのですが、それも日によっては用事が入って無くなります。週60分~100分程度では僕の読書スピードだと1冊読み切れないので、読むぞ!と思わないと読めないのです。
そのため、本を読んでみないと中身がわからない小説に時間を割こうと思いづらく、学生時代に好きになった作者の本か、コンビニ人間みたいな余程話題になった本か、趣味の合いそうな人の紹介でしか読まなくなりました。
そのため小説はこういう時あまり選びません。
・自己啓発本
学生時代はときどき読んでいたのですが、最近は意図的に避けるようになりました。これも小説から離れたのととだいたい同じ理由で、車通勤でフレックス勤務の社会人は、読むぞ!と思わないと本を読めないためです。
読もう!と気合を入れて生活習慣を変えよう系の自己啓発本を読むよりは、手を動かして何かした方が良いと思っています。(しかし、自己啓発本を読まなかったことで生まれた時間で何をしているのだろうと振り返ってみると、だいたいだらだらYoutubeで自分がプレイしないゲームの実況を見ています。何かをしよう!ではなく何かを辞めよう!と思っても自分が納得できる時間の使い方はできないのかもしれませんね。)
タイトルが気になった理由
僕は、部品メーカーの開発部門で働いているぺーぺーで、全然やむなく営業に配属されている人というわけではありません。
しかし、働き始めて数年経ち、BtoBで働くなら開発者もお客さんと話してコミュニケーションを取り、お客さんの希望を引き出したり、自社製品を売り込む必要があるのだということがわかってきて、営業を学ぶ必要性があることに気付き興味を持っていました。
BtoBなら開発者もお客さんと話す必要ありということについて、
自分の仕事と全然関係ない電子レンジで例えると、電子レンジを売る相手は不特定多数のお客さんなので、開発者が市場調査する姿は想像できても、市場のお客さんに直接売り込むイメージはあまり湧きません。
でも、その電子レンジに特化した部品を作っているメーカーの開発者なら、お客さんが市場ではなく、家電メーカーの仕入れ先を決める調達部門や開発者になるので、直接お客さんと話す機会がありそうです。それどころか、家電メーカーがどんな電子レンジを作ろうとしているのか、その電子レンジにはどんな機能を持った部品が必要そうで、それを自社で受注するにはどんな技術が足りないか?どうすればその機能を安く実現できるか?など直接お客さんから必要情報を探り、自社が他社より優れていることをアピールし提案していかなければいけないかもしれません。
電子レンジには全然詳しくないしBtoC企業の開発にも明るくないので、完全イメージの例え話で話していますが、僕の職場はそんなかんじの状況で、ぺーぺーで無くなった時には営業スキルが必要になりそうです。
ということで数ページ立ち読みしておもしろそうなので手に取りました。
読んで活かせると思った内容
この本で想定されている営業は教育教材とかマンションとかBtoCの営業で、そのまま自分の仕事に関係するかというと否なのですが、書いてあることにはとても納得できます。
書いてあることをそのまま書き出しても仕方無いので、読書中のメモを書いていきます。
・自分が客だったらという視点は間違いを犯す
自分はその商品のターゲットではないかもしれない。
買うかどうか決めるのはお客様
・売れる人のスランプ
対処が早い、戻るべき基本がある、軌道修正が早い
例)断定口調でクロージングしていた人→客からめちゃ怒られる→言い方が知らないうちに弱くなる→スランプなる
ノートに好調時の言葉や決め台詞を控えておき戻るべき基本とするようにした。
営業のスランプは放っておいても戻らない
・素直にアドバイスを受け入れるには余裕という器を大きくする必要がある。
・営業の罪悪感との付き合い方
お客様の気持ちをコントロールしようとするから罪悪感が生まれる。お客さんが買いそうか買わなそうか自分で決めつけてすすめるのを躊躇わない。
決めるのはお客様。
・自分らしさは不要
営業する→断られる→素の自分を表に出していたら傷つく→対策としてペルソナ(仮面)を付けておく。
メンタルへのダメージは不調の元になる。
・ペルソナを持つ方法
自己管理
・準備で頭を使い、現場で身体を使う
現場で予定変更しない。(地図飛ばしはNG)
訪問のしやすさを基準にして相手を選り好みしないようにする。
↑ 開発だと柔軟な対応は必要だと思うけど、予定を立てたのに、現場で思ったよりめんどうだったとか、相手が怖そうで気乗りしないとかで予定変更しないようにしようと考えると共感できる。
・ロールプレイは断られた状況で終えてはいけない。
契約を取れる気がしないようなメンタル状態で仕事するのは最悪。悪いところがあればフィードバックしてそれを改善させ、自信を持ってお客さんの元にいけるような終わり方にしないといけない。
・営業で雑談は不要。
1時間のアポでも、お客さんが来るまで5分待ち、終盤はお客さんが次の予定を気にしてしまい聞いてもらえないなどで50分くらいしか時間を使えない。
・話の軸がしっかりしていることが重要。
質問攻めにあったりすると、話の主導権が握れないので、盛り上がっているようだけど、時間配分が難しくなりクロージングが上手くいかない。
・雑談は売りたい側が望んでいること
アイドリングやアイスブレイクは売り手の望み。
・口頭での説明は書き言葉→話し言葉にする。
パソコンで書くと一文が長くなりがちなので、音読して考える。
息継ぎしないと一文を言い切れないなら句点を打つ。
一文50字を超えるようなら句点を検討。
・長いトークは良くないことがある。
断られるのが怖くて、相手に喋る隙を与えたくないという気持ちが出てしまっていることがある。
相手に語らせるために相槌を打って傾聴する。
・この質問しても良いのだろうか?と悩まない。
受け手が決めること。相手によって同じ質問でも受け取られ方は変わる。
・相手の困りごとを引き出したいとき
ちょっと調べればわかるような話題を自慢気に話すと浅いと思われる。数字が無い話は信ぴょう性にかけ、数字ばかりの話はつまらない。
どうすればいいか?よそのお客さんのセリフを借りるのが有効。
・扱う製品がどんな「不」を解消するかを考える
不便、不安、不快、不足・・・。
メリットばかりでなく、デメリットを混ぜると印象に残る話ができる。
世の中のCMもそう。
・話し癖がついていないか?
~という形、まっ~ですね、~ですよ~っていう、~?が~して?
そういったノイズで説得力が薄れる。
↑最近ゲーム実況を見ていると、話癖が強い人の実況を不快に感じることが多いので、よくわかるかも。おもしろければそれでも見るんだけど。
・足しげく営業するとコストがかかる。
商材にもよるが、営業にかかっているコストを意識し、即決に持っていけないかを考える。
・即決に持っていく方法
テスト・クロージング。
もしこの商品を使うことになったら・・・を想像させる。
そして、感想や意見を気軽に言ってもらう。
客が冷めるので売り気は一切消して、断られるのを恐れず、クッション言葉を使ってクロージングする。
・断られるのが怖いのは成功体験が足りていない。
・~だけど、~が良い
良い面を後に持ってくる。
・沈黙を怖くなくす
相手が判断する場面で沈黙になるのはむしろ良いこと。
沈黙=何かを考えていると捉える。
そのとき固唾を呑んで見守るのではなく、相手の目を見ないよう視線を外して待つ。
営業が緊張していると相手は余裕が生まれ、冷静になってしまうので、気を付ける。
・資料の傷に注意する。綺麗な状態で相手に見せる。
・先輩や上司にフィードバックをもらう
↑傷つくので、なかなか勇気がいるけど、これをやれば伸びるのはわかる。なかなか難しい。
・営業ツールの3種の神器
①固有名詞②数字③ビジュアル
本の例だと、自身をコンサルとして売り込むとき、①紹介者の所属本名、②前職の実績を使っている。
・生写真は使える。
まとめ
お客さんに決めてもらうというフレーズが繰り返し出てきますが、これが、ちょうど自分が抱える悩みの1つの答えになっていました。
僕はけっこうこだわりが強めに出てしまうタイプなので、自分の考えと社内の方針と意見が合わず、今やっていることはお客さんのためになるのだろうか?と悩むことがしばしばあります。
そこで、この本のように、決めるのは自分ではなくお客様と割り切って、お客様が判断する手助けをする(不正はしない前提で)というスタンスを取り入れればいくらか楽になりそうです。
そして、自分ならこうして欲しいと勝手に相手の立場を自分の妄想で想像し、くだらないことで悩むよりも、自分のポジションでするべき最善手を打っていった方が結局はお互いのためになるのかもしれないという予感もあります。
あと、自分のお客さんは不特定多数ではなく決まった相手であることが多いので、この本に書かれていることを自分に置き換えるときには、それを意識し、相手の考え方の癖や好みを掴むことも意識しないといけないかもしれません。
そんなかんじで自分にとっては良い本でした。