続きです。
今回は本当にメモ書きです。
位置決め Part2
ピン当たり方式
角形状に対して、壁ではなくピンを当てる方式。
◎メリット
・床+1面に2本+もう1面に1本とピン立てることで、3・2・1の法則に沿った側面固定ができること
・異物の影響を受けにくく掃除もしやすい。
◎デメリット
何度も当てるとピンと当たった箇所が変形する。→パレットの材質を変えるか面当たり方式にして対応。
◎気を付けるポイント
・飛び出し量を長くしすぎない。
ピン径と同じ長さが目安で、ピン径はΦ3~4mm程度が目安。
折れてしまうから?と思いましたが、穴を完璧な直角に空けることはできないので、長すぎると倒れてしまうそうです。もちろん何回も物を当ててる内に曲がってしまうのも良くないです。
・抜け穴を加工する。
ピンを入れる穴には、空気を抜くための抜け穴を作っておかないと、空気が閉じ込められてしまいピンが浮く。
また、抜け穴があれば裏から押して簡単にピンを抜ける。ピンに逃げ穴があるケースもあり。
・ピンの圧入交差は「H7」「r6」(最悪値でもクリアランス0にならない範囲でゆるいはめあい)
普段使わないのに「H7」「r6」を覚えておくのは無理なので、考え方だけ覚えておきます。
ねじの話
ねじの種類
◎断面が三角
・メートルねじ・・・一般的なねじ
・管用ねじ・・・気密性の高い流体の接続に使われるねじ
◎断面が四角
・角ねじ、台形ねじ・・・大きな荷重を受けれる。工作機械などに使用される。
ピッチ=ねじを1回転させて進む量
並目ねじ:ピッチが大きい
細目ねじ:ピッチが小さい
基本並目だが細目ねじのメリットは下記
①破断しにくい・・・内径が大きいので
②ゆるみにくい・・・ピッチが小さいので
③微調整可
④薄肉に適する・・・同じ長さのボルトでもねじ山を多くできるので
表記は並目は普通で、細目ならM10×1.25など×ピッチが書かれる。
最近、業者に「ここは受け側がM10なので、M10の軸でお願いします」と依頼して、納品のタイミングで、「すみません!並目ねじか細目ねじ確認せずに並目にしてしまったんですが大丈夫ですかね・・・?」と聞かれたことがあって、確認してないけど運よく組み付いて良かった~くらいに思ってたのですが、ようやく理解しました。ボルトに高さ調節機能を持たせたくて、しかもその高さを繊細にコントロールしたいときは、細目ねじが有効ってことですね。
というか今考えると、業者は細かいことを伝えてないのに、治具の構造から依頼した軸が高さ調整の役割を持っている可能性に気づて、お伺いを立ててきたということで、担当者のレベルの高さに改めてリスペクトです。
ねじの強度
JISの強度区分で指定されている。
1)鋼製
「3.6」「4.6」など10種
「3.6」なら3は引っ張り強さ3[N/㎡]、6は降伏点3×0.6[N/㎡]を表す。
なので大きい程強い。
2)ステンレス製
「A2-70」など
「A2-70」なら、A2:材質(この場合SUS304、70:引っ張り強さ÷10で700[N/㎡]
ねじ径の決め方
力が加わった際に破断しない太さで、通常は経験則で決める。計算は参考までに。
1)軸方向の力
W=AσS
W:軸方向力
A:ネジの有効断面積
σ:ネジ材料の引っ張り強さ
S:安全率
2)せん断強度
一般的に引っ張り強さの80%
とりあえずネジの破断の計算は引っ張り強さを見る。
ねじ込み深さの決め方
1)めねじが鉄鋼材料の場合
◎深さ=ねじ径
大きな力を受ける場合は「ねじ径×1.5倍」
カバーなど力が加わらない箇所なら4ピッチ
2) めねじが鋳鉄やアルミの場合
◎深さ=ねじ径×1.8倍
3)めねじがプラスチックなどの場合
インサートを使う。
4)板金など薄い部品
バーリング加工、プレスナットを使用。
ネットで調べるともっと深いのを推奨していることもあって、最適な長さは時々で変わると思いますが、迷ったらこうするという指標は持っておきたいので参考にしてみます。
インサートで失敗したことがあるので、インサートの具体的な解説をもっと見たかったです。
ねじ寸法の選定手順
①経験則からねじ径を決める。頑丈さが必要なら太く
②ねじ込み深さを仮決め
③部品の厚み+ねじ込み深さでねじの長さを試算
試算値に近い長さの市販ねじを選定
④ねじ込み深さ+2ピッチ居樹でねじ深さ決定
スプリングワッシャについて
この本はスプリングワッシャの緩み止め効果を否定しています。
ネットを見るとスプリングワッシャを使うと振動時は逆に緩むとあったりもするし、理論はよくわからんしなんとも言えないです。けっこう使ってますが、正直お守りみたいなかんじで、効果があるのかないのかイマイチ理解できてないです。
今度暇なときあえてつけたりつけなかったりして、いろいろ振動させて確認してみたらおもしろいかもしれないなーと思っています。
こういうのって中途半端なシミュレーションは変数が欠けていたりして鵜呑みにできないものな気がします。
言葉の羅列
◎ねじを当てて角形状を固定
・外形がばらついたり、品種が変わる時に使う。
・ねじを当てて調整する以外に、スペーサーの種類を変えて調整する方法もあり。
◎ダイヤピン
・高コスト
・丸ピンを2本使うより、丸ピン+ダイヤピンの方が、穴のピッチの公差が有利になる。
・向きを間違えると意味ない。
◎ピンを穴にさして固定する場合、2本のピンの高さを少し変えると挿入しやすくなる。
◎長穴方式
ピッチの公差が有利になる。
◎ダボ方式
板金同士の位置決めに優れる。プレスで凸を作ってはめる。
◎イコライザ、平衡方式
平衡方式は、底に段差や凹凸があるものをボルトなどの高さを調整して支える。
イコライザが使えるらしいが、入手方法がよくわからなかった。
◎レゴブロック方式
丸形状をV字で支えるときは、V字の角度が小さい程上下のバラつきが大きくなる。
(円が大きいと、V字の底まで届かないので、高めに位置決めされ、円が小さいと低めに位置決めされるため。)
◎軸の固定
・軸を横からボルトで止めるとき軸にボルトを当てない。
軸が傷つくので、0.5mm程度逃げを作るか、ロックピースを使う。
また、2方向から止めるとき、軸を対角ではなくL字で挟む。
・チャック
・しまりばめ
径の違う穴と軸ではめる。
◎摩耗対策
接触する部品の材料を変えて、やわらかい方だけ摩耗するようにして、片方だけ交換すればいいようにする。