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読んだ本7 営業の問題地図

 

 

 営業の問題地図

 (1961) 2019/4/25

図書館でてきとうに立ち読みしていて、窓口心中の話がおもしろそうだったので、借りてみました。

自分に関係無さそうな章はわりと読み飛ばしました。

読んだ章だけまとめます。

 

窓口心中

営業が相手企業の窓口担当者にしかアタックせず、より上層部にアタックしていた他社に案件を取られ失注するケースがある。

そもそも担当窓口が能力不足のケースもある。

①仕事能力が無い

 予定通りに稟議書を作成できなかったり、営業の話を理解できなかったり。

②社内の考え方を把握する能力が無い

 上司の考える懸念材料を担当が重視していなかった。

③社内調整能力が無い

④自我コントロール能力が無い

  上司の内諾をもらってもさらに見積を下げさせようとするなど。

 

なぜ心中してしまうのか?

担当を軽視するとそれ以降の商談がしにくくなるという心理がある。

↑これは間違い

高度な技術が必要になるが、担当を飛ばすのではなく、担当を中心に縦軸、横軸に商談をすれば良い。

担当の「仕事実力度」「案件難易度」の組み合わせに応じて、縦軸の営業をするか、担当で済ませるか判断する。

 

これはけっこう身に覚えがあり、営業職だけでなく、他の仕事でも他部門やお客様とのやり取りでありがちなシチュエーションだと思います。

僕にも「話しやすい相手より話して意味のある相手を選んで話そう」という持論があります。

画期的な解決方法は書いてなかったと思いますが、担当を軽視するのではなく、担当を中心に縦軸、横軸に話を進めていくという考え方はちょっと意識した方がよさそうです。

 

 

営業会議が部下育成の役に立たない

下記理由から営業会議は無駄と論じ、代替案を提示している。

 ①他人から学ぶ姿勢の人は意外と少ないので、自分にかかわる内容以外は聞いていない。正常性バイアスで自分の問題と認識できない。

②週1の会議では、問題が起きたのは3日前だったり先週だったりということが起きてしまい、アドバイスやフォローのタイミングを逃す。

③チームの営業時間を奪う。(会議のために前後の時間も出かけられないので、会議本体の時間以上に営業時間が減ってしまう)

解決策

「日次1対1CAT」

CATはCheck,Action,Trainingの略。

日次なので対策が後手を踏みづらい。

1対1なら自分の案件だけなので集中できる。

これを朝礼と組み合わせ、皆を集めて行う必要のある事務連絡や成績の確認は朝礼、で行い、個人指導や進捗確認は1対1で行う方法を提案している。

週1のミーティングは廃止するが、もっと長いスパンでは行う。

 

僕は今まで週1でミーティングをして日報も書く部署、全くミーティングをしないし日報も無い部署の両方に所属したことがあります。

前者で、このミーティング真面目に聞いてる人少ないし微妙だなと思ったこともありますが、逆に全くミーティングも日報も無しで、担当者が問題を共有しづらく孤立するケースも体験したこともあってどっちもどっちだなあと思います。

朝礼+毎日1対1対談というやり方は、たしかに理想だと思います。

1対1対談も、毎日会議室を取って話し込むようなのをイメージするとハードルが高そうですけど、マネージャーが一声かけて回るくらいなら現実的に思えます。

 

内勤だらけ

量より質は幻想で、営業量を1日240分に増やすことが必要と説いています。

理由は下記。

①質はいきなり手に入らない。

例:スポーツでは練習量を重ねて、能力という質を得る。

世の中は相対的な競争なので、一度量を重ねて質を手に入れても、さらに量を重ねてさらに高い質を手に入れなければ相対的な質が下がってしまう。

②提案書作りが内勤が多くなる理由に上がるが、いい提案書に必要な具体的なニーズ喚起とネック解決を行うには、お客様との打ち合わせが必要。

 

営業マンの内勤は営業量の少なさを埋めるように間延びしているので、営業時間を増やすと同じ全体業務時間でも内勤を減らせる。

 

 

日報が無駄になっている

本書で日報は情報の宝庫としていますが、現状無駄になっているのでやり方を変えましょうと説いています。

・そもそも読まれない。

 ①慣習を引き継いでいるだけ

 ②マネージャーが業績結果は気にするが営業プロセスには関心がない。

 ③マネージャーが人そのものに関心がない。

・書く内容が多い=読むのに時間がかかる。

・部下は上司に怒られないように話を創作しようとする。

 

これを解決するために、

・選択式にして10分で書ける日報にする。分析しない情報を入力させないようにする。

 ・商談内容も文章にせず、パターン化して選択式にする。

また、情報の劣化対策に重要なやり取りをお客様のセリフ通りメモしてもらうことも提案しています。

 

僕は人に日報をつけてもらっていた時期がありますが、わりとすぐ読まなくなりました。

今の作業はこんなかんじで、次はこういうことをしないといけない。誰にいつ何をやってもらおうかみたいなことを考えるときは、日報などで人の作業の進捗が把握できていると助かります。それを期待して日報を書いてもらいました。
しかし、そういう動機だと、計画を一度立ててある程度やることが決まっている期間は、問題があれば口頭で聞くので日報に興味が無くなります。そうすると読まなくなり、書く方もてきとうになり、必要なときにちゃんと書かれていないので価値がなくなります。

このシチュエーションだと選択式にしても結局無駄になるので、そもそも日報ではなく必要なタイミングで僕がヒアリングするのが適したやり方だったんだと思います。

どう集計するかの前にやっぱり、そもそも必要なのか他の手段の方が向いていないか?を考える必要がありますよね。もし必要な状況なら、選択式にして自動集計するのは良いかもしれません。

 

その他

プレイングマネージャー制度では自力で育つ営業マンしか育たない。

専任マネージャーにして、日次1対1CATと同行営業に時間を割かせる。

 

・マニュアルは必要

アドリブができる人ほど基礎知識が豊富。

 

 

まとめ

読んだ直後は対象読者から外れているような気分でしたが、内容をまとめていたらけっこう取り入れられる部分もある気がしてきました。